任天堂が業績を悪化させたそうで。まあ、当然です。ヒット作がどうのこうのと言っていますが、ハード毎に出してきた看板タイトルが尽き、十分にハードもいきわたったわけで、バブルのようにはじける時が来ますよ。ただ、悪化と言っても、マイナス成長になったわけではありませんし、とやかく騒ぐ場面ではないでしょう。
DSLLというのは、ニンテンドーDSの大画面バージョンだそうです。
重さが倍で画面サイズも倍くらいに大きくなるとか。御年寄りへの配慮ということです。
私は、これとWiiの値下げを見るに、任天堂の焦りを感じ取ります。
覇権は取りました。しかし、その覇権は砂上の楼閣。
ワールドカップの時だけサッカーファンになるような、ああいう連中が支えた結果です。
継続的に支えて貰えるような心強い援軍、支持者ではありません。
業績は悪くありません。しかし、次の手が無いのです。
マリオはギャラクシーで予想外の転び方をしました。サンシャインも転んでは居ましたが、Wiiで100万タイトルになれなかったのは苦しい。加えて、メトロイドなども売れませんし、任天堂以外のゲームはトンと売れません。安価な開発費で小利を得るというビジネスモデルが今や危うい。
次の一手となると、HDの次世代機ということになります。
しかし、その為には今までの蓄財を投じる覚悟が必要です。少しでも利益は確定しておきたい。そこで、Wiiの値下げに踏み切ったのではないか。他のハードが下げたから。というだけではなく、そろそろ在庫も処理して行く時期だと、そう判断したのでしょう。2年くらい後の地デジ移行完了以降にHDバージョンの任天堂ハードを出すならば、今手を打たなければ在庫が残ります。売れるだけ売るべき時期なのではないか。
また、DSは巨大市場である程度安泰です。まだ3年は戦えるでしょう。
HD機、次世代機に向かう流れの中で、携帯機はDSという路線で引っ張り続けなければなりません。そうしなければ、日本のサードが皆死んでしまい、任天堂ハードへの不信感が募ります。募ろうが募るまいが、くたばってしまうようなサードと日本のゲーム市場なんざ今更大した事ないんですけど、それでも「筋」は通しておいた方が良いでしょう。
次世代機でライバルになるのは、もしも家庭用ゲーム市場にしつこく食い下がるつもりなのであれば、マイクロソフトが最大のライバルになります。世界的なキラーコンテンツと開発力、ソフトウェアへの知識。家電屋ではないゲームメーカーの恐ろしさは、家電屋ではない任天堂が一番良く分かっているはずです。
もしも、画質、性能面、価格面でマイクロソフトのハードに敗れるような事があれば、
世界の市場を分け合うか、奪われる可能性が出てきます。
下手は出来ません。最善を尽くしたハードを出さなければならない。
もう、画質がどうこうというのは日本人ならある程度周知の事実。
アナログ放送とデジタル放送の差異が分からないか、どうでも良い人以外からすれば、画質は重要になってくるでしょう。その時に、任天堂が出すソフトくらい作りこんだCG(マリオカートやスマブラ)のクオリティだったとしても、勝負をするのは困難になるかもしれません。それでは不利になります。
私の妄想を語らせていただけるならば、設計を任天堂、開発ソフト及びサポートをマイクロソフトのハードを出せば、世界の据え置きシェアの7割は堅いのではないか。寡占だって考えられますよ。この組み合わせならば。
豊富な資金とソフト、サポート、オンライン関連の知識を持つマイクロソフトと現世代王者の任天堂。
実は、ゲームの開発者を協同で出資して育てているのだそうです。
仲が悪いわけではないのですから、少し考えてみてはどうでしょう。
まあ、任天堂側からすれば、利益を独占できないのは旨くないでしょうし、
マイクロソフト側からすれば、金ならある。ノウハウもある。何で?
ということになるのでしょうが…。
次世代機の足音が聞こえてくる時期になりました。今世代ハード戦争は折り返し地点。
自分なりに色々と思案するのも楽しいものです。