簡易更新でスイマセン。ヘタクソな書評をかます余裕がないもんで・・・。といいますのも、試験とサークルで同人を出す事になって忙しいんですよ。後者は私のせいですが。さて、『こんな子どもが親を殺す』と『ウェブ汚染社会』こちらの後者はかの有名な尾木先生ですよ。
尾木直樹と言えば、ご存知の通り、法大生の一部からは絶大な不人気を得ている法政大学教授ですね。キャッチーな言葉を用い、回顧主義者を虜にする言論をばら撒いている方です。この方の本はどれも判をついたように同じ内容ですので、2冊読めば十分です。
>ブログや2ちゃん、ワンセグの毒に~
と帯に書いてありますが、こんなの今日び大学生のレポートでも見かけませんよ。現代クレーミングの基本中の基本ですね。
現代クレーミングの手法と言うのは、ちょっと専門的ですが、1960年代から流行った社会全体へのクレームのつけ方の事で、現在は出版業界やテレビが利用しています。レイチェル・カーソンの沈黙の春(1962)などは有名ですね。この著書などには、農薬を使うと耐性のある種族だけが生き残り、後々困る事になるから農薬は使うなとか、ダイオキシンが猛毒であることなどが書かれているわけですが、ダイオキシンを例に取れば、よく言われる催奇形性(胎児が奇形になりやすくなる)ですが、現在そのような例は確認されていないようです。また、ダイオキシンの大量摂取(被爆?)によって死亡した例も聞かれません。
しかし、ダイオキシンや環境ホルモンといった言葉は今でも猛毒であるという認識がありますよね。それはなぜなんでしょうか。と、ここに現代のクレーミング技術が隠れているわけです。我々が今使っている製品がどのような部品、成分で作られているのか、皆さんは完全に把握していますでしょうか?していませんよね?している方が居ない前提で話を進めますが、こうなると今の納豆ダイエットみたいにつけこむスキが出来るわけです。
なんたって消費者、大衆は無知です。何で出来ているか、どんな作用があるか知りません。そこに一筋の光の如く、専門家が降りてくる。「私は専門家です。皆さんの知らない事を沢山知っています。皆さんの使っている○○にはこんな名前の危険な成分が含まれているんです」
こう言われると、無知な大衆は疑う余地・能力が無いわけですから、盲目的に専門家に従うわけです。こうやって、アヤシゲなものを敵と定めて非科学的な論拠で攻撃するのが現代クレーミングの手法です。便利になった世の中に住む人たちの盲点を付いた金儲けや人身掌握の良い方法なんですよね。これ。
余談ですが、環境ホルモンは現段階で有毒認定されたものはただの1つもございません(取りすぎると有害というものはあります。大豆に含まれるイソフラボンや植物に含まれる植物エストロゲンなど)。環境ホルモンは、外因性内分泌撹乱化学物質(がいいんせいないぶんぴつかくらんかがくぶっしつ)の事で、体内でホルモンのような活動をしたり、活動を阻害するものとされています。1998年(多分)に当時の環境庁が環境ホルモンってものがあって、人体に悪影響を及ぼすかもしれない。としてリストを公開し、対策を進めたわけです。
しかし、研究が進むにつれどうやら人体への悪影響は無いもしくは少ないとされるようになり、環境省はこの対策リストを取り下げた経緯があります。それでも環境ホルモンは猛毒といったイメージはメディアなどによって色濃く残され、現在に至る。専門家が危険だといっているから危険に違いない。と思い込んだら最後。他の専門家が安全だと言っても聞き入れません。これは人間の猜疑心を最大限に活用させる手法とも言えましょう。
さて、話を元に戻しましょうか。この本も同じです。私が言いたいことの概略はもうお読みの通り。
「私は専門化だ。ネットが子どもをダメにするんだ」
と、現代クレーミングの手法を使っているわけです。これに回顧主義者やら何やらが乗っかって、大きな潮流としているというのが現状。私も教授・・・とまではいきませんが、講師くらいになれそうですね。こういう本を読んでるとw