違法ダウンロードを厳罰化しても、売り上げ回復はしないし、何の意味もない。
こんな法律をつくるなんて政治家はバカばかりだ。
こういう声がそこかしこで聞かれます。「購入厨」などという言葉に代表されるよう
に、近年のネットは、違法ダウンロードはアンダーグラウンドではなく、当然の権利
のように語られます。買う方がバカなのだ、と。本当にそうでしょうか。私にはそう
は思えないのです。
違法ダウンロードを厳罰化したところで、売り上げには貢献しないかもしれません。
しかし、よく考えてみてください。皆さんがコンビニに買い物に行くとします。欲し
い商品を手に取って、レジに並ぶと、不思議なことにレジを通さず堂々と万引きして
帰る客がいる。しかもそれが約半数。 あなたはレジに並ぶことがバカバカしくはなり
ませんか。当然、コンビニを営業する側もバカバカしいですし、商品を開発する側も
バカバカしい。
そこであなたは「いっそのこと、万引きし放題にしろよ」といいますか。 いわないと
思います。DQNがどうのと普段盛り上がっているモラリストの皆さんなら、きっとい
わないはずです。
万引きしたら死刑。そう厳罰化したらば、コンビニの客が激減。売り上げは増えるど
ころか減るかもしれません。しかし、それは悪いことでしょうか。従来通り人がこな
いことがいけないことでしょうか。そんなことはありません。正当な対価を支払って
いただけることは、商売人にとっての活力になりますし、商品開発や食品工場でおに
ぎりをつくるパートの方々の喜びにも繋がります。
そもそも、客でもない人間は、こようがこまいがどうでもよろしい。むしろ、こない
方がややこしくなくてよい。これが正常な判断だと思うのですが、買う奴が悪いとい
う理論がどうも理解できんのです。