宮台真司だけは違う、と「しんじ」た人たちはどうしているだろう
宮台真司も結局はただのオジンになって、若者をバカにして飯を食うようになったでしょ。そんなもんですよ。昔もこんなことを口走って、ファンの方から「師はそんなことにはならない、雨龍死すべし、消えるべし」って散々やられて下野してからこんなことをいうのは卑怯でしょうけども。
氏は1986年以前に生まれた人間は、地下鉄サリンや阪神大震災を経験していて、物の見方がしっかりしているが、それ以降に生まれた人間は恵まれた時代がいつまでも続くと信じている。だからダメだという主張をしています。いかにもオジンが好きそうで、かつ経済雑誌のメインターゲット「40代前後」が金を出してくれそうなことをいっていると思いませんか。
地下鉄サリン事件も阪神淡路大震災1995年だから、平成7年。86年生まれだと、小学校中学年ですか。これになんの意味があるんだろう。早熟な子なら十分に理解していたろうし、仮に76年生まれでも66年生まれでも、国家的大災害、大事件とはいえ、東京や関西に生まれていなければ直接影響は受けなかったはずで。世代的に有意なほど人生に大きな違いが生まれるラインなんてあるはずがないでしょう。
こうやって若者を叩いておけば食える経済の仕組みのどうしようもなさと、詐欺師的なサブカルの世界の物悲しさ。サブカルからメインストリームに鞍替えする人間の多くがこういう転身の仕方をするんですよね。
これもひとえに教祖様として讃えてしまうことによります。教祖様はとても優秀なので、信徒たちの考えを反映するのが得意なんです。弟子が師を育てるという格言がありますが、まさにアレで、教祖様の発言がウケない、間違ってたなと思うと、ウケるように軌道修正してしまう。すると知らずしらずのうちに、教祖様のよかった部分、尖った部分は修正され、メインストリームに流れていく。こうして転身し、いままでいってきたことと真逆のことを開始するんです。どこでもそうです。
若者は劣化したか
若者が劣化したというのはどうなのか。教祖様が信徒を教育し、信徒が教祖様を育成するのと同様に、若者は生まれたときは常に信徒の立場にあります。純真無垢のバカタレなんです。それを教育し、啓蒙し、育成したのは、結局は我々大人です。ソーシャルゲーム狂いにしたのも、バーチャルユーチューバーで食べていくよ!といわれるのも、大人が作った社会を活用した結果です。
若者は常に、社会の鏡です。その社会、その時代の最適解として若者は生まれ、育ちます。それを否定しても、否定の矛先は回りまわって大人に向かってくるのです。そんな社会と時代をつくったのは彼ら若者でない以上、仕方ない。
なのに、若者を否定してメシを食う人間があとを絶たない。教祖様もオジンになり、信徒もいい歳になる。若者でなくなった途端、若者を馬鹿者扱いしたくなる。全員が詐欺師で、全員が嘘つきなのです。先進国において若者、常に少数弱者になりますからね。人口比的に。絶対に勝てる戦いをやっている。
そうやって若者をイジメてリビドー(欲望のことです。箔付けに使ってみたかっただけ)を解放し、エクスタシー(快感のことです。以下同文)を感じる。いい歳の大人が。イジメを楽しみ、イジメでメシを食う。
若者の劣化より、大人の劣化が問題だと思うわけですよ。
大人が劣化したから、若者が劣化したともいえるかもしれません。もっとも、大人の劣化はその前の大人が……やめましょうか。
時代の最適解が若者だということ
繰り返しになりますが、若者は時代の最適解として社会に現出します。その若者がいいか悪いか論じる前に、若者を見て、時代を知るべきです。これからの時代は、若者を見ればわかります。こんなにいい判断基準はありません。彼らの動向は、これからの未来を考えるのに最適なのです。
もっとも、私もバカッター、インスタバエなんかにイラっとしないことはないです。でも、それが未来を指し示しているのです。未来はこうなるといっているのに無視を決め込んで、強引に流れを戻そうとしたところでどうなるか。もちろん、無理です。がんばったところで大人は先に死にますし。若者は若者を生産しますから、こうしたイラつく未来は拡大再生産されていきます。だもんで、若者の生産機能を召し上げられる大人(ジジババ)には社会の正常化といった変革は無理です。
無理なら無理で、宮台氏のような方向にいくのはやめて、徹底した若者活用を考えるべきでしょう。彼らは未来の指標、未来予知の道具なのです。彼らに寄り添い、彼らの行く末を大人の力で支えてやる。そこに、本当に大切な知識だけ与えてやって、脈々と続く先人たちの知恵や伝統を受け継いでもらうほうが建設的です。大人の懐もうるおいますしね。
世代間で断絶させて、先に死ぬのに、勝てるからと正面から戦争を挑んでなんになりますか。戦争嫌い、戦争反対という割に、こういう世代間闘争やヒエラルキー決めは大好きな人、相当数いますよね。戦争賛成も戦争反対もないんですよ。協力すればもっともっと富や文化は大きく膨らませられるのに、力のベクトルをあわせず、互いに綱引きして、ほんのちょっと大人が勝ってドヤ顔する。疲弊しきった大人と、死屍累々の若者たちを尻目に。バカじゃなかろうか、と。
戦って得することなんて、3つに1つもありません。10に1つくらいでしょう。落とし所を見つけて、総量を増やす方向にいくべきです。そしてそれは、知見と度量のある我々「大人」の仕事です。手練手管で操縦し、若者に花を持たせて、結果として大人も得をする。そういう社会はつくれるはずです。
若者をバカにして溜飲を下げたり、金儲けするようなコスいやり方はやめましょう。そういう人たちは、社会のベクトルを揃えない、足の引っ張り屋だと気づきましょう。まずは大人がやるべきです。良識ある大人が。
過去の記事に失礼します。
今回の記事、基本的には正論だと思うのですが貴方も若者をバカにしまくって、あろうことかメディアが取り上げる極端にアホな人間をさも多数派のように扱っていませんか?
今回のバカッターやインスタバエ、ソーシャルゲーム狂いがさも多数派のように書く書き方からも同じような思考が見えてなりません。
この記事とかもろ極端に無知な若者をダシにして金儲けをしようとしてますよね?
残念ながら若者は貴方が思うほどバかじゃないと思いますよ。
私の回りにこの記事で批判されているような人間はごく少数しかいませんしね。
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