360などのゲームに対して否定的な方が一番最初に発するのが、 「ボタン配置がPSとかと違うから気持ち悪い」です。 まあ、ゲーム内容とかをグチャグチャ言えるだけのウンチクもないし、 最も簡単に批判できる部分ですからね。当然です。 ただ、それでもって批判や攻撃に成功したと思っていると痛い目に遭う。
よくよく考えてみてください。
【SFC/PS】
X
Y A
B
【360】
Y
X B
A
ボタン配置はこうなっております。XYってのは、サブボタンですから、メーカーの気分次第で配置など関係ありませんが、重要なのは決定とキャンセルを司るAとBボタン。360は慣れ親しんだコントローラーとは逆の配置になっている。これが「オカシイ」というのは、よく考えて発言していない証拠とも言えるわけです。まあ、好みとか伝統とかがあるとは思いますが、人間の体に適したのはどちらか?という話になってくる。
右手親指で操作する場合、最も押し易いボタンはどこですか?
SFCやPS系のAですか?私は違うと思いますし、皆さんも言われてみればおかしいと気付いていただけると思います。日本のゲーム機の決定ボタンは、一番使うのに使いにくい位置に居るんです。360は、使いやすい場所に配置されているのに。
これは、海外メーカーがイカレポンチなわけではありません。MSの独断専行ではないのです。人間工学的に、海外の配置の方が正常なんです。では、何故日本はこんな事になったのか。少し考えてみましょう。昔のハードを思い出してください。ボタンが2つしかなかった紅白の彼の事を…。
【FC】
B A
ファミコンのボタン配置が、右に決定ボタンだったことに由来するわけです。
右に決定、左はキャンセル。実に合理的です。これの名残が後の国産ハード4ボタン化に引き継がれてしまった。日本人の適応能力の低さを危惧し、伝統を重んじてそうしたのでしょう。そしてそれは、新たな4ボタンの使い方まで見出していくことになります。
それは、「Yボタンダッシュ(ジャンプ)操作」です。
ファミコンのBボタンを押してマリオを走らせるのが有名な「Bダッシュ」。
そのファミコンのコントローラーに近い感覚でダッシュして貰う為にメーカーが用意したのが、スーパーファミコンのYダッシュだったわけです。完全にしくじっています。Yでダッシュや攻撃をさせるゲームは幾つも出ており、決定ボタン(Aボタン)が邪魔臭い位置に付いている事が多くのメーカーとコントローラー利用者を悩ませたのは間違いないでしょう。
実は、360がどうこうじゃなく、とっくの昔に気付いていたメーカーがあったのです。
それが今や見る影もなく、抜け殻で坂道を転がり続ける「セガ」です。
ドリームキャストのコントローラーのボタン配置はMS系ハードと同じ。
決定ボタンへの違和感をいち早く察知し、ハードに落とし込んだ辺りが「セガ」のゲーマー魂ですね。また、それを受けて任天堂もGCで大幅な刷新を図ります。GCのコントローラーを見ていただければ分かりますが、どれだけAボタンの位置を重視したかが一目で分かるようになっています。
…その後もどこぞの家電メーカーは一切弄りませんでしたけど。その姿勢を失うと斜陽が待ち受けているわけですね。今のセガもそうです。そういう姿勢が無い以上、もうダメだとしか言いようがない。改善する勇気が必須。重電や電池、白物家電とかやってないと分からないんだろうかねぇ。BDだとかDVDだとかは所詮誰かの真似で作れちゃうし。(怪しいアジアンプレイヤーはあっても、怪しいアジアン白物家電は無い)
【結論】
悪口を言いたくなってきたのでこの辺で。SFCのコントローラーほど洗練された物は無いと思いますが、最高のコントローラーは360ですね。左右のトリガーがいかに便利かは、使っていないと分からない。銃の引き金やスロットルに使う場合に、PS系のR2では満足な操作感を味わえない。結局はRT(右トリガー)に落ち着く。4ボタンと左右のトリガーで、360コンが最も優れたコントローラーと言えるかと思います。まあ、360のコントローラーはDCのコントローラーから着想とネタを拝借しただけなんですけどね。完成度から言えば、360だろうと。