普通という言葉に疑問を持って欲しい。「普通こうします」なんて学問の世界で言ったり書いたりしたら即刻突き返されますもんね。アナタの常識ワタシの非常識。
「ゲーム機をプレイするのは許せない、マンガを読むのは許せない」
と怒る人は多いけど、ノートPCや経済新聞には文句をあまり言わない。なんでじゃ?
以前は携帯電話はけしからん!と怒ってたけど、なんかそういうのはなくなりましたね。
次に来たのがiPodですか。ラジオやウォークマン時代からあっただろ。
と思ってたら、音楽を聴く事に腹を立てる人も減りましたね。
音漏れしてる奴は許せん!などとお怒りの方を文字上で見ますが、
現実では見ません。自分が音漏れしている人にジェスチャーで伝えたりした事がありますが、誌面やネットみたいに威勢よく「何をしているのかね!キミは!!」みたいな人は居ない。
結局年寄りは、若い者が怖い。実際ケンカになったら勝てないだろうし、若者を恐れるのは仕方ないだろうけど、ネットと現実社会などと切り離して考える彼らの考え方でいけば、
ネットと誌面(内) 対 現実社会(外)
であり、内弁慶も甚だしい。老害全開の論が展開されるのは、年寄り(大人含む)が外では勝てないから内弁慶になってるだけなのかもしれない。内でしか勝てないから、そういったメディアに飛びついて勝った気になるのではないか。
それこそバーチャル引き篭もりじゃないか。若者を叩く時に必ず出てくる精神的未熟さと、「ひきこもり」だの「ひきこ森」だのという挑発的な言葉。彼らに向って投げ返したらどんな顔をするだろう。どんな気持ちになるだろう。小学校の道徳の時間で教わる事だと思うが、陰口を吐いて他人を貶め、イイ気になるなんて正しい事ではないのではないか。今一度、皆さんのお好きな「心の教育」が必要なんじゃないスか?
さて、私は電車内での食事と化粧、酷い香水の方が気になります。
ゲーム機に幾ら必死になっていてもいいじゃないですか。
可哀想に思えてくるなどと言ってる人も居ますが、それを見て憐憫の感情を覚えてしまうアナタに私は哀れみの感情を持ちますし、そんな私を見てカワイソウだと思う人も居ますでしょうし、そんな人を見てなんて辛い人生なんだと思う人も…
終わりません。勝手に他人を見て憐れだと思ったりしないで下さい。
私は身体に障害があるかたや、ハンセン病患者の講演を聞いた事がありますが、
一番彼らが嫌がることは、勝手に可哀想だと思われる事だそうです。
それは裏返せば、健常者の「自分は五体満足だ」という安堵感であり、
障害者を低い存在だと認識しているわけですから。
何で勝手に程度が低いと思ってるんだよ!と、思われるのでしょう。
同じ事です。ゲームやってると程度が低いんですか?マンガ雑誌を読んでいると?
昔は携帯をかけてると、音楽を聞いていると程度が低いとか言ってたのに?
つまらん事に拘泥する前に、自分の事に集中してはどうだろう。
他人は他人。その行為が目障りだという考え方が実に日本人らしく、同時に日本人の個人主義が徹底しない理由でもある。不潔だったり、満員電車で場所も無いのにゲームをしたりってのは論外ですが、普段何をしててもいいじゃないですか。
目障りだとオレが感じるからソレはアウトだ!なんてジャイアニズム通りませんよ。
程度の問題で、ジャイアニズムが横行するのは建設的とは言えない。
個人個人、そのボーダーが違うわけですから。そこで、明確なボーダーとして、
他人に実害を与えない物という括りをすればどうかと。
こういうトコロは外国を真似ないのに、いらんトコだけ外国を真似するのも日本の悪しき伝統ですかね。
あなたのボーダーはどこですか?
新聞>文庫・新書>マンガ雑誌>コミック
こんな感じに並んでいるのが一般的ですかね?
私は新聞が一番許せません。デカデカと広げる奴に先に文句を言えよ。マンガ本の何倍だよ。
でも言いません。だって大人の皆さんがやってる事だから。
自分がやってる事はセーフ、やらない事はアウト。
文化や伝統、信仰で差別が起こる法則と同じ。価値観の差くらい目をつむりなさい。
キリスト最高!キリストを信じない人たちはバカで可哀想だから、キリストを広めよう!
次の段階で、キリスト教はいいんだけど、政治と宗教が混ざるのはよくないね!
政教分離だ。啓蒙思想バンザイ!啓蒙思想を受け入れられてない人はバカで可哀想だから、教えてあげよう!
なんとも一方的。他の価値観を認めないなんて、愚の骨頂だ!
とか思って笑ってる場合じゃありません。あなたの周囲にも居るはずです。
あなた自身がそうかもしれない。価値観の差、文化や習慣の差を笑ってるんですよ。実害ないじゃないですか。ゲームやマンガ程度。新聞とノートパソコンに比べれば微々たる空間占有率です。
前者を許さず、後者を許すのは習慣や文化の差ではないのですか?
感情論に走ってしまう国民性とメディアから早い段階で脱却したいものですね。