レアアイテムというものは、一体何のためにあるのか。ゲームの延命措置?課金のための道具?
レアドロップはゲームのアクセント程度であればいいが、 それが目的化してはいけない
のではないか。低確率なもののために時間を費やす行為は、実社会ならいざ知らず、
ゲームの世界では恐ろしく無駄な行為だと思う。ゲーム自体が面白くないから、
「やりこみ」などというもっともらしい理由をつけて、レアアイテムを連発する。
人間の射幸心を煽ったり、幼い子の虚栄心などをつっつくレアドロップ。
今の時代、ゲームにレアアイテムは本当に必要だろうか。
かつて、ゲームは攻略本とワンセットだった。一大産業として攻略本があり、
到底実現不可能な隠しアイテムやステージ、裏技が掲載されていた。
しかし、ネットが発達した今、こういった商売はもう成立しない。
「隠しナントカ」ではユーザーの心を満たせなくなった。
で、加速度的に増加したのがレアドロップアイテム。
しかも、ネットを通じてアップデートでもって追加されたりするんだからタチが悪い。
途方もない時間と手間、試行回数を重ねてレアアイテムを手に入れたとして、
それは今後の人生で何かの役に立つだろうか。手に入れるのに数百時間かかるアイテムが
あったとして、それを手に入れるのにかかる時間を勉強に充てていれば、
もっと実用的でレアなものが手に入ったのではないか。
(無味乾燥な大人の意見でスマンね)
人間はパンのために生きるに非ずというものの、こういった「抽選ゲー」の台頭には
正直辟易している。この抽選の手間を省くために金で解決する課金システムにも同様に
ガッカリさせられる。
珍しい装備やアイテムを手に入れて自慢することが目的となったゲームは、
もはやゲームではない。そして、遊びですらない。更に、仕事でもない。
では何なのだろうか。やはり、何でもないのではないか。
何でもない。つまり、無。
ゲーム自体、見方次第では「無駄」なことだろうが、程度の問題、価値観の問題とはいえ、
輪をかけて無駄となるような行為はどうなんだろうと思う。
年のせいだといわれることもあるが、とすれば、今の子たちも将来同じように無駄なことを
していたと思い悩むのではないか。
最後にこれだけ申し添えたい。
辞めたゲームで手に入らなかったレアアイテムのことはすぐに忘れるが、
人生ゲームにおいて取りそびれた「アイテム」 は、一生ついてまわるゾ。
イベントを起こすために必要なアイテムは取り逃すことのないように注意して欲しいな。
【蛇足】
画像はSFC全盛期に取りのがした、MOTHER2のレアアイテム「おうじゃのつるぎ」を
入手した際の写真。舞台はSFCからWii Uに変わっても、レアはやはりレアでした。