鳴り物入りで登場となったピクミン3。任天堂のソフトはその完成度と口コミに
よって徐々に売り上げを増やすことが多いため、販売直後の初週売上(初動)が
どうだったからダメだ。なんてツマラナイことは申しませんよ。ゲームの中身を
論じるより、売上の多少で短絡的に批判する記事をお求めの方は、ご希望に添え
ませんので、その点ご了承くださいませね。
ピクミン3は過去最高の画質と美しさで描き出された箱庭の中で、母星を救う
ために派遣された先遣隊が奮闘するというストーリー。基本的に原生生物を
倒し、ピクミンを増やして、 パズルを解いたり食料を探すことがプレイの中
心となります。クリアまでにかかった時間は10時間程度。食料(果物)のコ
ンプリートまで含めると、15時間程度となります。
口幅ったいようで気も引けるのですが、私は世間一般のゲーマーよりゲーム
は上手かろうと思います。そのために、一般的な方よりはるかに速くクリア
できることは想像できます。にしてもですよ、短すぎやしませんか。
オンラインがないので、ここからの広がりや協力プレイもない。パズル要素
も探索が主であって、頭をひねる要素がない。AIが非常に賢いため、別段こ
れといった指示をしなくてもよい。色々な部分で不満です。SFCレミングス
でならしたこの腕前(タキシングモード諦めレベル)、この程度では満足で
きまへん。蚊ほども効かんわ!!ってなもんです。
Wii Uにおいては、マリオおよび追加コンテンツのルイージUが非常に完成度
が高く、新しい遊びを提供してくれていただけに期待していたのですが、正
直なところガッカリです。ルイージU(追加コンテンツで2000円)の方が遥
かにやりごたえがあり、新しい遊びの提供という点では、3DSのすれちがい
系のソフト(追加コンテンツ1500円) にすら及びません。
ゲームパッドによるプレイが重いから嫌だといった不満要素は慣れればどう
にかなるのですが、アイテムを拾ったりするごとにゲームパッドを見てくだ
さいと表示され、画面をポチポチさせられるのは、制作者サイドの思惑とは
まるで逆効果。つまり、ゲームの世界のキャラになりきって、世界観を共有
して欲しい、没入感を得て欲しいという狙いに反して、いちいちゲームパッ
ドの画面をクリックする操作は、プレイヤーを現実世界に引き戻してしまう
のです。
ピクミン3は狙い過ぎです。狙い澄まして外してしまった感があるのです。
ホームランにしてやろうと思いすぎたがためにやらかしてしまった感。これ
は長いことやってきたゲーマーであれば、鼻につく部類のソレです。
まっさらな気分でプレイする、ピクミンシリーズがはじめてだ、ゲームは不
慣れという方にはオススメしますが、三度の飯よりもゲームが好き、後ろ指
指されてもゲームだけやっていたいというゲーム狂には60点といったところ。
Wii U発売前から期待していただけに、残念です。