格闘ゲーム未経験者のためのスト2講座。第1回はスト2をはじめて最初に練習すべきことについてです。これについては、今後配信番組内(はじめて格ゲーを遊ぶ方のためのスト2講座)でもたびたび触れることになりますが、まずは予習しておきましょう。今回学ぶのは「攻撃方法」についてです。
はじめに練習すべき攻撃について
はじめに練習すべき攻撃は激烈なコンボでも、目にも留まらぬ連携でもなく「投げ」だと私は考えます。打撃で相手を倒すのではなく、投げで勝つことを考えてください。はじめてレバーとボタンを触るプレイヤーに、これこれこういうコンボ(スト2だと3段とか4段とかヒット数で語られることも多いのですが)をやりなさい。などというのは酷です。そして何より、投げは初心者のための誤魔化しではなく、上級者になればなるほど効いてくる要素で、投げの上手い人はスト2の上手い人なのです。なぜそう言い切れるかは後述しますので、まずはスト2の投げとはどういうものかを学びましょう。
スト2における投げの重要性
スト2は投げを戦略に組み込むことが重要なゲームです。投げコマンド(レバー真横と大パンチ同時入力)は、成立と同時に相手を投げるため、間合い内にいる相手であれば問答無用で投げてしまえます。初心者から中級者までの間は特に、反撃や切り返し手段としてこれほど頼れるものはありません。投げのダメージ量は2割程度で、投げ受け身(投げのダメージを軽減するテクニック)や根性値という体力が減ると防御力が上がるシステムを無視すれば、5回投げれば相手に勝つことが可能です。スト2が投げゲーといわれる部分がここにあります。打撃よりまずは投げ。確実に相手を投げるにはどうすればいいかを念頭にプレイしてみてください。
投げが上手い人はなぜスト2が上手いのか
これは、投げが成立する条件を考えれば見えてきます。投げは
1.相手が自分の投げ間合いにいること
2.地上にいること
3.おとなしくしていること
の3つの要素があってはじめて成立します。つまり、自分からすると、
1.相手に近づいていること
2.相手を地上に釘付けにすること
3.相手をおとなしくさせていること
という3つの条件を達成していなければ投げられないということになります。これはどういうことか。相手の近くにいるということは、相手の攻撃を受ける(もしくは投げられる)距離にいるということです。そんな危険な状態でありながら、自分は攻撃を受けずに相手を投げるのですから、守備の上手さがなければなりません。
次に相手が飛び上がっていては投げられませんから、地上に釘付けにしておく必要があります。つまり、相手が飛ぶことに消極的な状況をつくっているということです。例えば、相手に飛び上がると手痛い反撃があるから地上にいようと思わせるということです。これは試合コントロール能力がなければできないことですから、投げが上手い人は試合の主導権を常に握っているといえます。
最後に相手をおとなしくさせていることについてですが、相手が混戦になったら暴れるタイプかおとなしくなるタイプかを見極めたり、おとなしくせざるをえないような状況を作っているわけです。例えば「ここで何か技を出したら殴られるから出さないでおこう」と相手に覚えこませるわけです。上手い人はそうなるように丁寧に仕向けるんですね。そのためには分析能力や読み、行動の的確さが必要になりますから、投げに持ち込める人はやっぱりすべてにおいて「上手い」わけです。
以上の要素をすべて学べるので、はじめての人こそ投げを活用すべきです。いかにして近づき、いかにして投げるかがわかれば、その逆の選択肢のいかにして殴るかも自ずと見えてくるのです。
投げの攻防を見てみよう
格闘ゲームをはじめたばかりの人がまず見るべきは華麗なコンボではなく、投げの攻防です。なぜ今投げたのか、または投げられてしまったのか。ここを分析すれば、近づき方、試合コントロールの方法、相手を分析する能力、読み合いの要素すべてが見えてきます。はじめたばかりではよくわからないかもしれませんが、まずは「投げ」にだけ注目して対戦を見てみましょう。なお、ここでの動画配信では投げの攻防がわかりやすくなるよう、投げを多めに出していくつもりです。
※配信の組手相手ならびに視聴者を募集しております。レバーとボタンをはじめて触るという方、ぜひお申し出ください。
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