仮想通貨を支えるのは、なんだかすっごい暗号複合技術で、しかもそれらは誰かが統括しているわけじゃなく、みんなのPCで処理されるのに、誰も勝手に手を出せないというのは「なんとなく知ってる」と思います。
で、それを仮想通貨だけのものにしておくのはもったいないなと思ったわけです。何に使うかといえば、電子書籍です。または、デジタルな音楽、プロモーションビデオ、アニメや映画の配信等々ですね。これを販売するプラットフォームを、仮想通貨と同じような仕組みに組み込んでしまおうというのです。
私自身、専門家でもなんでもないので、どこまでできるかはまったくの未知数です。一方、技術者を含めて、みなさんの手助けやら資金面やらが必要なことだけは確実です。
これが成れば、一体どうなるかですが、決まった方式で購入された電子書籍等のデジタルコンテンツの複製が不可能になります。仮想通貨のビットコインは勝手に自分のPCでコピーしたりできないように、ちょちょっとコピーしちゃおうぜっていうのができなくなる(はず)。
また、電子書籍などのデジタルコンテンツに「中古市場」が生まれます。なぜって、Aさんが買った商品をBさんに渡すと、Aさんはもう二度とそのコンテンツを見ることができないからです。仮想通貨ではこのあたりがしっかりしていて、当たり前ですけどAさんもBさんも使えてしまってはお金が際限なく増えちゃって、価値がゼロになりますからね。AさんがBさんに作品を渡す。BさんはAさんにお金を払う。これがすべて電子の世界で完結しうるのです。
海賊版やコピーで頭を悩ませたり、二の足を踏んでいる版元や、面倒な事務処理でイラついている小さな会社、作家さんなんかは助かるという売り手側の利もあります。中古市場ができてしまうのはいただけないかもしれませんが、「海賊版市場」なり「コピーで市場がそもそも死ぬ」ということに比べれば、ずっとかわいらしいものではないでしょうか。
さらに、ここからが一番大切だと個人的に思っているところで、電子書籍という実態のないものなんだから、安く売れよといわれずに済むんです。どうしてって、電子化したものを買うか買わないかの二択しかないので、価格が下がりようがないんです。いつでも高止まり、維持できる。これはありがたいはずです。印刷コスト、流通コスト、店頭での販売コスト、諸々の人件費ぶん浮くのだから、安くしろ。そんな風潮に真っ向から「アホが〜!お前なんざ客じゃねえんだよ〜ん!!」といえるわけです。酷い言い方ですけど。
私は常々、音楽が1曲250円で売られていることが恐怖でした。本もそのうちそうなると思っていたらば、どんどんフリーの方向へ流れているじゃないですか。やっぱり、ダメですよ。出版するよりブログで公開して広告収入を得るほうが儲かるだなんて、情報の正確さや価値を担保する(機能を持っていればの話ですがね)顔の見える著者や版元の立つ瀬がないと思うんです。
小説だってもう、ネット公開のほうが儲かるそうですし、漫画だって……。そうじゃないと思うんですよ。ちゃんと儲かんなきゃいけない。金に汚くあれって話じゃなくて、ナントカ賞とか新人賞を取ったら、それはプロ野球でいうところのドラ1なんだから、受賞時点で1億円くらいもらえるべきなんです。それくらい、しっかり市場を大きくしていく。廉売じゃなく、価格維持。そして品質向上と、次世代に夢を与えられるコンテンツの世界を構築しないと、10年もしないうちに国内のコンテンツは死んじゃいますよ。
話が逸れましたが、私の必死さは伝わったかと思います。危機感と思いつきから慌てて書いているので酷いものですけれども、もしこの活動に賛同いただけるかた、企業様、技術者、読者でもなんでも構いませんので、拡散等いただければ幸いです。というか、なにからはじめればいいかすらわかってません。
海賊版もコピーも廉売もなく、コンテンツの価値を維持して未来を守るため、なにかやりはじめてみません? アイデアひとつ握りしめてるだけで、まったくなにもわかってないですけど。ぜひ、ひとつ。
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