ネットで薬が売れなくなる。そういう問題が出ていますが、テレビもあまり騒ぎませんね。騒がないのには騒がないだけの理由があるのでしょう。ネットの薬屋よりも利権に長く絡んでいるのは街の薬局だろうし。医療団体の仕事を確保する意味もあるのかもしれない。
別に、副作用があるような(副作用は多かれ少なかれありますが)薬を規制するってんじゃない。大衆薬と呼ばれるような薬を規制するわけです。はい、何が買えなくなるかご存知でしょうか。簡単ではありますが、書いておこうと思いますよ。
・カイゲン
風邪にはカイゲンでお馴染みの風邪薬
・パブロン
これも安価で一般的な薬ですね
・ガスター10
胃薬も買えなくなります
・コーラック
便秘にお悩みの世の女性は対面販売されて下さい
・妊娠検査薬系
恥ずかしいとかどうでもええねん。副作用がない?知るかボケ!って事ですか。
・水虫薬
私は裸足の生活が基本で無縁ですが、世の男性は困っているかもしれません。
・ボラギノール
痔ろうの薬です。私の家は代々内臓が弱くて…食事中の方はすいませんね。
この他に禁煙補助薬品や、虫刺されの薬も買えなくなります。一般的に使う物ですよね。どこをどうやれば副作用が…と思えるような商品も多い。世の中には様々な人がいるので、健康な人間が紋切り型で論じてはいけないのは分かっていますが、それにしても…です。副作用があるという人はそもそも買わないし、ネットだろうが店頭だろうが買っちゃいかんわけです。
私は、ネットで市販の風邪薬を購入し、飲んだが為に視力を失った(0.01程度)人のインタビューを見たのですが、どう考えても身勝手。自分の身に不幸が降りかかったのは、ネットで薬を売っているからに違いない!という決め付け。一種の錯乱状態。わからいではないんです。しかし、冷たいようですが、事実を客観的に見ればそれはごく稀に起きた事例だったり、自己管理が不十分だったり、商品知識が無さ過ぎたりといった類。インターネットで売らなければ回避できたとはとても思えない。
「薬剤師が居て対面形式だったらこんな事にはならなかった!」
と言いますが、さて、薬剤師が対面形式で薬を売る薬局にどれだけの人間が行きますか?私は処方箋なんかを受け取って近場の薬局で薬を受け取る事の方が稀です。大抵は深夜、ドンキホーテで薬を買う。薬剤師なんて通した覚えは一度も無い。アキバのドラッグストアで買うこともありますが、副作用の説明など受けたことも無い。だとすると、ネットと何ら変わらないじゃないか。
こういった、「ネットじゃなければ」と言う連中は、ネットを批判するのではなく、薬を批判すべき。最早、市場に出回る大衆薬など信用できるか!薬は医者から直接もらう。病院内で確実に。大衆薬を全て販売禁止にし、医者との事細かな面談を必須とするように決めなおせ!と言うべき。
どうも、ネットでの医薬品販売を禁止する流れに上手く被害者が乗せられている気がする。
最初にあげた「利権」絡みの連中がそう先導しているように思う。
選択肢が狭められるのはよろしくない。街の薬局を守れ!とか言うんだろうケド、それはおかしな話であって、都会のドラッグストアは価格競争や立地で盛衰が決まる。サービス(副作用説明)で変わってくるってのは体感出来ない。まあ、都会だとどこにあってもそれなりに買ってくれますけどね。
じゃあ、僻地の田舎だとどうか。離島なんかじゃネットで買わないと薬が手に入らないこともあるでしょうが、そこまでの田舎じゃなく、地方都市の周辺にある衛星都市程度だとどうか。ネットで薬を買うだろうか。自分は買いませんでした。街の薬局や、都市のドラッグストアで買っていましたね。もちろん、薬局で副作用説明など受けたことも無い。特殊な薬を買う際は確かにありましたが、大衆薬ではありませんでした。ネットで買うより現場で買う方が早いので。そこは上手く使い分ける。使い分ける権利も保障されないのはどうなのか。
全面禁止ではなく、薬の販売を任せられるだけの体制や信用があるかどうか個別に判断するべきでしょう。アヤシイ店があるから全部禁止!ってのは幾らなんでも適当過ぎる。