定期的に立ち現れる議論
「格ゲーは初心者にキビシイ」
これは本当か。結論としては、まあ、総論としては嘘でしてね。
いま、格ゲーなんてやってる人間はサラブレッドもサラブレッド。そのなかでゲーセンで勝ってる人間なんていうと、プロ野球でいうとドラフト1位指名でやってきた球界のベテラン選手みたいな連中ばかりなんですよ。そりゃ強い。
昔はロクな家庭用なんてなかったわけでして、小学生の自分も100円玉2枚持って、4回、月にたった4回だけスト2しましたよ。一瞬で終わりですわ。まあ、当時のスト2(無印)はゲームスピードが遅かったんですけどね。ターボになって折れたところはありますね。
話が脇道に逸れたので戻しますが、つまり、いまゲーセンでいるベテラン選手は、家で練習なんてことはできなんだわけです。いきなり実戦。操作もわからずボコボコにされて、それでも「好き」だからやめなかった。
そんな奴に、昨日の今日、ちょっと勝ちたい程度で伍していけると考えるのが甘い。
上手くなる環境はいまのほうがはるかにあります。そりゃベテランたちだって、動画や家庭用、wikiなどを見はするでしょうけどね、昔はそんなものは秘中の秘だったんですから、力の差ってのは大きかったんですよ。いつまで経っても埋まらない。3年、5年単位です。それがいまだと、動画を熱心に見て、とりあえず真似ておけば形にはなるし、細かな知識はネットで探せるし、家庭用で心ゆくまで練習できる。
昔の、「野球部入部初日にプロ野球の打席に立たされる」そんな理不尽は随分減ったんですよ。いまいる連中は、いきなりプロの打席に立たされて、文句をいいつつも辞めなかった奴らなんです。「初心者を受け入れる環境がないから終わった」なんて講評を垂れる暇があったら、ゲーセンに通った根性の権化みたいな連中ですよ。そりゃ、相当の覚悟がなければ勝てんでしょう。
もっとも、私自身現状のままでいいとは思わなくって、かれこれ15年近く初心者を育成するために手を変え品を変えしていますけども、やめる人間はやめます。はじめはヘタクソの仲間数人とはじめて、勝っていていい気分。でも、存外仲間たちがガッツがあって、練習したり、相談しにきたりする。結果、力関係が逆転すると、「や〜めた!格ゲーなんてクソ!!」となる。
そうです。辞めちゃえばいいわけですからね。格ゲーなんて、バカがやるものなんですから。そこに気づけた時点で頭がいい。人生のセンスがある。だったら、そう簡単に辞められないものに注力すればいいんですよ。勉強とか、仕事とか。そちらで勝ちまくるほうがよっぽどキモチイイと思いますよ。社会も認めてくれますし、実利も確かにある。私の場合、それがわからないバカだったってだけ。無駄だと思えば辞めちゃえばいいんです。そのリソースを、くだらないバカの遊びである格ゲーなんかじゃなく、もっと有効活用して世の中をよくしてやってください。
蛇足
格ゲーで勝つことが目的なら「もっとがんばれよ」としかいえませんが、楽しむことが目的なら、もう少し手伝えることはあるかな、と思っています。初心者やただのゲーム好きの引退勢が、勝敗に関わらずゲームを楽しむ仲間と会うための場所ってのをね、一生懸命つくってるんですよ。一般公開できた際にはぜひお越しくださいませよ。
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