【ストーリーテラー選考】
テーマが先ず与えられる。「失敗談」「この絵を見て物語を書け」「頭に来る人」などなど。
これについて素早く作文したり、一人二役を演じたりして面接の場で独創的な物語を展開する。
ギョッとさせられる選考だが、作家以上に編集者は面白い物に敏感で、面白いことを考えなければなら無い。作家はつまらなければ自分の勝手で餓えて死ぬだけだが、編集者は会社に属するサラリーマンだ。会社が傾かれては困る。物書き以上の感性が時には必要となる。
考えられない場合や、恥かしくて演じられない、上手く語れないというのは、どうやら致命的なようで、ものづくりの現場では自分の企画を上手く相手に伝えられなければならない場面が幾つもあるからだろう。企画会議や作家との交渉において、上手く伝えられない、恥を忍べないというのは許されないようだ。当然、面白い人材であれば社内の空気を温めるだろうし、社風に合う人間かどうかも見極められる。ガチガチの会社で寸劇(コント)をやらかしても駄目だろう。