ファンの方には申し訳なく思うし、「何も知らんクセに」と言われるかもしれませんが、私は尾崎豊が大嫌いです。安いアウトローを量産し、それを正当化した。それだけでも反社会的で許されざる存在だと思っており、彼を神格化し、正当化する連中も大嫌いです。有線で流れるだけでイライラする。
かつて教育の現場に教育実習で来た大学生が居た。その実習期間の中で、ちょっとした学校のイベントで好きな歌を披露するというものがあった。学生の前で誇らしげに尾崎の歌を歌う彼に、教育者を目指すに相応しくない。と、16の自分は吐き捨てたこともある。そこまでに筋金入りのアンチです。15、6で22の人間に平気で説教をカマす辺り、怖い物知らずですね。
・卒業
・15の夜
この2つが最大の問題点だろう。盗んだパイクで走ったり、校舎の窓ガラスを「夜にこっそり」割ってみたり。やる事がイチイチ卑怯で小さい。下衆なチンピラがやる事でしかない。こんなスケールの小さい歌、男に惹かれる出来損ない共が心底嫌いなんです。
「俺は悪なんだぞ!」とアピールしなければ、悪として認識されないような、クズがツケ上がる。少なくとも自分が考える悪ってのはそんなんじゃない。今の世の中に違和感を覚えて、少しずつ道をそれて行った結果、誰も居ない小道を歩まなきゃならなくなった連中が悪。ストレスの捌け口として群れたり、暴走したり、やることがイチイチ小さい。
自分は中学時代しょっちゅうケンカを売られてた。教室前にケンカを売る為に数人が待ち構えてるなんて事が2、3回あったし、2対9のケンカを受けた事もある。でも、自分は人間として不良ではあったけれど、俺はヤンキーだぞ!掛かって来い!みたいな事は一度たりともやった覚えは無い。
体が大きいから、ケンカが強いから、それだけでケンカを売られる。
ケンカをやらかせば周囲からは「不良」と見なされる。
いつの間にやらそういう場所に落としこまれた。
こういう経緯からも、尾崎豊が嫌いなんだと思う。
暴走族に目を付けられたり、カラーギャングに睨まれたり、学内の不良の間では勝手に噂になるし、賭けの対象にされたこともあった。終始自分はこういった不良を憎んでいたし、そういう奴らを更生させたいとも思っていた。どちらかと言えば、学校側、勝手な言い分だが正義側だと考えていた。なのに、世間は同じ不良扱い。学校指定の学生服、授業も出席する。遅刻すらしない皆勤賞で、毎日遅くまで野球に打ち込む。表向きは。
不良連中と仲良く話したり、たまに開かれる賭場に出入りしたり。
某「組」の息子なんかとも親交は深かった。しかし、不良ではない。
自分は不良ではないつもりだった。
選んで「悪」だなんて言ってる連中が、「支配からの卒業」だとか、
「自分の居場所が分からない」だとかヌかすのが心底腹が立つ。
アウトローへの憧れ、子供の頃の青臭い悩み、そういった物で共感を得ているのだろうが、本当にどうしようもない境遇、世間の目に晒された自分からすればちゃんちゃら可笑しい。と言わざるを得ない。
正しく生きたい。誤った見られ方をして不良をやっている奴らを社会に認めさせ、居場所を作ってやりたい。そう思っての生き方が、不良と付き合いがあるというだけでクズ扱い。この怒り、やるせなさは何処にぶつければ良いのか?それこそ社会を怨む権利があるだろう。
その程度のもどかしさで不良だの尾崎だの、ナマ言ってんじゃねェよ。
覚醒剤やればアウトローか。数万円で満足できるなんて安いアウトローだ。こちとらどこに行っても見た目で判断され(就職活動でも)、一生こんな生き方だぞ。と。