某同人誌掲載用の原稿です。なんかオジャンになったっぽいので全体に公開させていただきます。お祭り騒ぎ的な軽い文面なので、まともな考察とは言えないかもしれません。ネットやゲームセンターなどを含めた資料から手前勝手な脱衣麻雀の歴史観を語り、よく分からない提案をもって〆る。そんな文章となっております。脱衣ゲームが再び世に出るといいですね。
脱衣麻雀の歴史をザックリと。
脱衣麻雀はご存知の通り、日本物産(ニチブツ)が発明した世紀のゲームです。ビデオゲーム四大発明と言えば、シューティング、対戦格闘、パズル、そして脱衣麻雀です。天下のニチブツが始めて出した脱衣麻雀は、驚くなかれ2次元モノでした。
参考『ジャンゴウナイト(1983)』
これは表現の限界なのか、3次元よりゲームっぽいからなのか、単に実写は許可が下りなかったのか分かりませんが、とにかく2次元のドット絵だったわけです。今のようにカワイイ、いわゆる『萌え』が出るのは暫く後。私が生まれた1986年に転機が訪れます。それは、グラフィックの大幅な向上。今まではよくわかんないキャラが「服を脱いだのかもしれない」程度の従属物でしかなかった脱衣要素が、「服を脱がせる為に麻雀ゲームをプレイする」主たる動機へと変わったのです。
1987年にはこの高性能な基板を使った脱衣麻雀が出回り始めます。
20代中後半以上の皆さんには馴染みの深いセタの
『スーパーリアル麻雀P2』
今でも「萌え」と言えるレベルのおにゃのこがアニメーションで服を脱ぐということで、大ブレイクとなりました。本シリーズはSFCでも出ていますので、実機をお持ちの方はどうぞ。ゲーセンで最後までやろうと思ったら、2000円は覚悟してください。(ゲーセンで落ち着いてプレイ出来る代物か?というと怪しいですが、やっぱりファンはアーケードで楽しみたいですよね)
余談ですが、任天堂がエロゲーを禁止してるってのはウソです。SFC時代から規制はないようです。単に、サード(任天堂と任天堂から直接発注を受けてゲームを作るソフトハウス以外)が自重してるってだけで。ですから、今後バーチャルコンソールで脱衣麻雀が流れるかもしれません。
こうなるともう雨後の筍。萌え系で東亜プラン、実写っぽいドット絵でユウガ、ダイナックスなどが参入。互いに身を斬り合って凌ぎを削る。各社が性表現の規制限界(R指定)を目指した結果、直接的ではないが非常に趣きのあるセリフ回しなどが為された。現代の安っぽい小説と肉薄しながらも、それでいて印象に残る紙一重さも秀逸さと考える事ができるのではないか。
中でも『麻雀クリニック(1988)』における、
「先生お昼は何になさいますか?」
「そうだな、君にしようか」
は、プレイヤーを震撼させるものだった。
しかし、遂に一線を越えてしまう企業も現れてしまうわけです。悲しいかな男共は(全てとはいいませんが)モザイクの向こうを追い求める生き物。生々しい表現があればあるほど好まれます。私は2次元的なものの方が好きなんですが、世の中は一般的にそうなってるようです。
1991年に登場したユウガの作品は、性器や分泌物の表現を堂々と行っていた。
1991年で?!と思われる方も多かろう。バブルだからさ!(いえ、分かりませんが)
ただし、全年齢麻雀ゲームでないとゲームセンターには置けない為、ユウガの脱衣麻雀ゲームはこれを境に姿を消した。法的にもアウトなので仕方が無いのかもしれない。
バブルは人々の理性の蛇口を緩め、欲望をゲーム筐体に注ぐのに余りある時代だった。
ご存知だと思うが、『アイドル雀士スーチーパイ』は、1992年にジャレコが作り出した有名な脱衣麻雀である。92年にはバブルも下火。世のオッサン達はいよいよ蛇口を締めはじめた。加えて、パンツを脱がしてはいけない、性行為を直接的に連想させてはいけないという規制もはじまり、脱衣麻雀業界は苦境に立たされる。
いつの時代も表立った「性産業」は規制に弱い。風俗店のような裏の性産業は規制と共に値段を釣り上げる「禁酒法時代のシノギ」ができるが、エロマンガやら同人やらが現在苦しいのと構図は同じである。ゲームセンターという明るい場所に物を置かねばならん以上、黒い商材を闇から闇へとは行かないのである。
そんな時代に彼らが考えたのは、当然「新規固定客開拓」であろう。
一般人から金が出ないなら、セーラームーンだの何だのを熱狂的に愛してる輩から金を毟ればいい。つまり、我々オタを台に座らせる事が出来れば、今しばらくはやっていけると判断したわけです。スーチーパイは有名な絵描き、有名な声優を起用し、あからさまに我々の懐を狙っている。しかし、おそこはオタクの本懐。敢えて釣られクマーが発動するため、いかに「あざとく」とも金は落ちるクマー。
その証拠に、「麻雀ファイナルロマンス(ビデオシステム 1991)」は実写のドット絵化だったが、「麻雀ファイナルロマンス2(ビデオシステム1995)」は、現在でもバリバリの2次元丸出しである。
参考…http://barrera.accela.jp/ss/finalroman.html(セガサターン版)
今をときめくサミーまでも2次元脱衣麻雀をやっていた。アテナの麻雀ゲーム「哲也シリーズ」は、運と力(イカサマポイント)を導入して驚かれたが、哲也よりも先に「運」という概念を盛り込んでいたのがサミーの素晴らしいところである。
そして1996年、筆者が始めてプレイした脱衣麻雀「雀々しましょ」がVISCOより発売される。こちらはPS版も出ているのでどうぞ。当時はこのレベルで感動していたんですってば。ときメモの声優が大半を占めてる辺りに、今も昔も性産業とオタク文化が近しく、アチラ側に注目されてるという事が分かりますね。ま、ウソだと思うならコスプレAVとか探してみてください。
参考…http://www.visco.co.jp/prdc/p_c_f6.html(PS版)
…http://vistable.hp.infoseek.co.jp/(キャラ紹介)
個人的に嶋田香奈子と八千草彩が好きでした。昔も今も趣味は変わらんもんだ(姉好き属性)
この傾向は加速度的に進み、『対戦ホットギミックシリーズ』などに活かされます。彩京のホットギミックは、最近フィギュアでも出た暴れん坊巫女こよりなど、相当分かったキャラを配していました。特に3では、
ありかわかときち ISUTOSHI げげら俊和 寺田克也
白亜右月 みうらたけひろ モグダン 安森然
吉崎観音 来鈍
と、有名作家を惜しげもなく投入。(エロ)マンガ好きだ誰一人として知らない人は恐らく居ないかと。
吉崎氏なんてケロロ軍曹の作家さんですから。
ケロロが1996年連載、ホットギミック3が1999年…いい仕事してますねぇ。
さて、ゲーセン自体がもうダメポな気配はしますが、仮に脱衣麻雀を復興させるとしたらどうするか。ここからが本題。本題なのに短い。ネット麻雀ゲーは流行っているわけです。脱衣麻雀は対戦形式にしてたのにダメでした。格ゲーみたいにはもちろんいきません。じゃあどうするか。
私は、ネットで負けると自分のキャラクターが脱がされるシステムを作ればいいんだ!
「な、なんだってー」
という展開ですが、少し考えてみてください。有名な作家さんのキャラをネットで購入。服などを着せ替え、ガチンコバトルで脱がせあう。
「負けたらテメエの嫁があられもない姿になるぜ!」
とまあ、下卑た笑いを浮かべながらプレイする人間が出てくるかも。
自分のキャラを着飾る楽しみ&ランキングと、麻雀のランキング、殺伐とした空気を吹き飛ばしてくれるアニメーションと声。で、どうにかならんもんか。
勝てば勝つほどとか、インカムの量で胸だの背の高さだのを微調整できるシステムを搭載すればいいんじゃないか。必死にプレイしますよ。アイマスのDLCのようなアコギな稼ぎも狙えますね。
マッチングにも少々手を加えて、自キャラが巨乳キャラだとか、お姉さんキャラだとかだと参加出来る大会や、卓を用意。趣味の似た人間同士で愛する嫁を守り、楽しみあうわけです。
なんとも変態臭漂うゲームですね!ダメか?ダメなのか?
イカサマ臭いツモやら手役は脱衣麻雀の華だと思えてこそ真の脱衣麻雀好き。
自分は、麻雀の全てを愛しています。ゲームデザイナー田尻智氏がインベーダーゲームのパクリまで含めて愛しているように。