結局ジャンプより面白いマンガ誌はなかなか出てきませんね。面白くないマンガを探す方が手間というのは素晴らしい。 ジャンプを総合的に見ると劣る作品と言うのはあります。 ただ、それは、巨人に入ると8番打者みたいなもので、他の雑誌に行けば打線の中軸になるようなマンガです。全員4番、全員エース。負けるはずが無いし、負けない。それがジャンプ。
まあ、最近とみにツマランと思うのがジャガーだと言う事は、以前もファンの方に断った上で述べましたが、他誌に行けば、一線級でしょう。あねどきっやToLOVEるが終わって、美少女マンガ枠…めだかってウソだろ?とか思っているところですが、それでも鉄壁。
ねこわっぱが終わっちゃいそうなのでアンケートを書こう。もう手遅れ(後4or6週で終わりますーが入って)かもしれないが…。読みきりの戦国アーマーズをやるんならまあ、妥当。ですが、ねこわっぱだって他誌に行けば一線級。なんとも贅沢な打ち切りだ。
【頑張って貰いたい非定番作品】
単行本1巻未満(今週号発売時点)の連載作品から。深読み気味評価。
ありがちなマンガ=ジャンプだったが、今一番「アリガリ」をやっているのはジャンプ以外。王道ではなく、「アリガチ」です。結局、いつの時代もジャンプが歩んだ道が王道で、そこを歩くと「アリガチ」になるんですね。偉大です。
・ねこわっぱ
こういう子供向けってのはあって良いと思う。思うが、画力的に子供を惹き付けないのかな。だとすれば残念である。著者の画力、構成力に若さがあって、ちょっと時期が早かったかなというのは感じるが、勿体無い。
・保健室の死神
子供を全肯定する教師像。ぬ~べ~以来な気がするが、こういう作品は残して欲しい。教師を悪として描く事は容易い。教師を信頼できる大人、立派な大人として描くことで共感を持たれるというのは難しいだろう。自分もいつかは大人になるわけで、若い子の心のどこかに理想像として残れば嬉しい。
・彼方セブンチェンジ
SKET DANCE、いぬまる、銀魂と、ギャグは大人、子供向けと揃えている中で、直球ド真ん中。これこそナンセンスギャグという、オタクが散々無視し続けてきた分野。実に面白い。泣けるだの、空気系だの、ゴチャゴチャうるさい連中なんてどうでも良い。誰が見ても面白いハズの作品を面白いと感じられん人間(俺は詳しいぜ!フフン的な)にマンガを云々する資格は無い。ド真ん中投げて打ち返されないのが才能なんだろう。マンガを1話の中で上下2つにページを分け、上と下で別のギャグマンガをやってオチを繋げるとかいった工夫があるし、地力を感じる。
・賢い犬リリエンタール
独特の存在感がある。載っているのといないのとでは、雑誌自体の毛色が変わるくらいの作品。これを抜くと、銀魂辺りがシリアスな話をやったりしないと締まらないのでは。絵柄も独特。どうやって広げていくのか想像もつかないが、連載は続けて欲しい。
【読み切り】
・戦国アーマーズ
どれとは言いませんが、バトルマンガを2本くらい減らしてこれを入れませんか。
2本切り捨てるくらいの価値ありますよ。で、毎週読み切りを1本入れれば良い。
「世直し伝説!!世奈押郎(2009)」以来の期待している作品です。
【蛇足】
ネット上の素人の寸評ってのは、作家の作家人生を縮めかねない物も沢山ある。
編集者は「玉稿」を頂く立場で、原稿用紙と少々の画材(作家なら万年筆のみ)で作品を描き出すのは神業とも思える。仕事上の関係、実際のつながりのある編集者ならば相手を思いやれるし、実態を把握しているだろうが、ネットはそうではない。辛辣を通り越して、自殺でもさせるつもりか?という書き込みを見かける。
しかし…まあ…わからいでもない。ストーリーの貧弱さは、本職(小説家)でも難しい物に手を出しているのだからあまり突いては可哀想というものだが、ストーリーを読ませる作品はそういった批評がある事を覚悟の上でやって欲しい。挿絵の多めの小説を描いているのか、マンガを描いているのか、読者は案外読み取るぞ。
つまり、何を言いたいかと言えば、自分の行いは素直に見直さなければならないが、ネットの阿呆が言う的外れな妄言は無視。最も良いのは見ないこと。どうせお前は絵なんて描けんだろうがよ!で良いんじゃないですか。1人、2人の悪評よりも、1人でも2人でも面白いと寸評に書いてくれる人に意見を求めるべき。かつてほど作品を読んで寸評する人間は相対的に減っている。目に付くのは直感的な「悪口」が多い。どうしても見たい場合は批評家として信頼できる人間の意見だけ選んで見れば良いでしょう。ジャンプならアンケートがあるから問題ありませんね。