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ゲームに大作感は必要か

Pocket

シリーズゲームに大作感は必要だとか言う人が居たので勝手に批評。というか批判です。


大作感って何だよと思う。大作の定義も曖昧なのに「感」って。言葉遊びがしたいわけじゃないんですけど、どうもしっくりこない。あるクリエイターが、PS3やXbox360には大作感があるけど、Wiiにはない。Wiiにはそれが邪魔になる。だからPS3や360は素晴らしいし、ゲームらしくて、俺がゲームを作りたいハードなんだ!なんて専門誌で語ってましたが、バカが沸いたなと。芸術家の我なんて要らん。必要なのは売れる作品。それも、質が良くて売れる作品が欲しい。世間はバカばかりなので、バカ専用ゲームは宣伝しておけば売れる。売れるが、それは一過性で終わる。

ポケモンのように、第一期ポケモン世代が卒業した後にも、赤→金→サファイヤ→ダイヤモンドと、入れ替わり立ち代りターゲットとしている年齢の人間が買い続けてくれるようなコンテンツでなければならない。そして何より、ポケモンは卒業したオッサンである私が最新作をプレイしても楽しめる。ここに質の問題が解決されていると言えるでしょう。

どうやらポケモンは大作にはならないようです。大作と言うのは、開発費を湯水の如く使うゲームですか?長ったらしい3Dムービーが入ったゲームですか?ナンバリングされたタイトルでしょうか。

今のゲームには「ワンテーマ」が欲しいと書きましたが、世のクリエイターは全くの逆で「大作感」が今のゲームには足りないと言っています。Wiiのゲームは長く遊べなくて満足出来ないのだそうです。果たしてそうでしょうか。確かにDSなどに見られる、出せば売れるから適当なゲームを出すという会社はあります。しかし、最終的に長く遊べるゲームとはどちらでしょうか。

1本のゲームなんて2度徹夜すれば大抵終わります。60時間遊べたとしても、60時間遊ばさせられるゲームと、60時間遊べるゲームとでは全く意味が違う。私は30分でもいいから、毎日、週に1回、数年に1度でもいいから思い出したようにプレイしたくなる、そんな作品の方が真に長く遊べると定義したい。

今のゲームにはボリュームが足りないなどと言ってるクリエイターが、有名なゲーム雑誌に居てガッカリしました。ボリュームというのは、作者の意図でどうこうするものじゃない。ボリュームというのは、クリアまでのプレイ時間が長ければ得られる物ではない。

魔界村のように、延々と1面と3面を行ったり来たりすればいい。涙を浮かべながらプレイする中で時間も心も磨り減っていく。しかし、クリアした時の感動はひとしお。この達成感、満足感がボリュームに繋がる。内容が単純でムービーもなかったのに。ただただ難しかっただけなのに。短くてもいい。要点だけを捕まえて濃縮されたゲームならば、ボリュームが無いなんて言われない。

任天堂のゲームはそこが上手い。世のクリエイターは、俺はこんなに綺麗な映像を作れるんだ!などと公開オナニーショウを開きたがりますが、そんな自己顕示欲に感動を覚えるのは同じクリエイターと信者だけです。多くの場合は単純明快で誰もが楽しめるものの、極めるのは大変な「ワンテーマ」ゲームです。

マリオは繰り返せばいつかはゴール出来ます。しかし、中にはノーダメージ最速クリアを目指す人が居ます。そこに意味なんてありません。そもそも趣味やらの娯楽関連に意味なんて無いわけですが、やり込みやボリュームは勝手にユーザーが設けてくれます。

メーカーは定食屋だと思ってください。定食屋は定食を作りますが、食べる順番を指定したりはしません。味噌汁を飲んでから米を食い、丸干しを食ってくれなんてイチイチ言われたら煩わしい。ゲームは娯楽なわけですから、余所行きでは楽しめないんです。高級レストランのように正装をして、テーブルマナーを気にしながら遊ぶものではない。

クリエイターはイチイチそんなところまで口出ししてくる。だからつまらない。ここでは○ボタンを押して下さい。などと言われなくても、直感的に分かってしまう。説明不要の明快なゲームこそ丸干し定食であり、飾らない姿勢こそとっつき易さに繋がる。

フランス料理を食べに行ったところで、フィンガーボールの意味が分からず、
「何を食べたか緊張で覚えても無いよ」なんて笑い話がありますが、まさにソレです。どれだけボリュームを増やしても、単なる余所行き作業ゲームでは満足感や達成感は得られない。

それで満足できるのは、長時間労働をして自分の理想のゲームを作ったクリエイターの
「自己」満足感と、達成感だけです。

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