アキバにはありとあらゆる利権がからみ、あるときは行政が、またあるときは古くからのアキバ利用者が新参者を叩いたり、古参を排除しようとしています。ベネチアビエンナーレでアキバを出展したどなたかは、アニメの街になったアキバが心底気に入らないといった報道もありましたね。そんなこんなの街に対しての再提言を行いたいと思います。
私が言いたい事は、
◆オタからオタへの変化ではなくオタから非オタへの利用者変化の問題
◆外圧や外資による強制的な街の再構築は弊害を生みやすい
例えば、現在アニオタ(同人・フィギュアも含む)が中心となってアキバを作り変えていますが、電気街を潰すような動きはしていません。確かにパーツなどが好きな人からすればうっとうしいだけの存在かもしれません。しかし、アニオタがマイコンやパソオタを邪険にする事は殆ど無いと言ってもいいでしょう。
なぜなら、オタクは内向的なのが普通で、自分の範囲外の情報には極めて無頓着だからです。といっても、現代の人間は誰でもそうですが。
アニオタという新参者と古参のパーツ、PC、オーディオオタは何とか折り合いをつけて共存しているように私は感じます。この共存関係を一方的に壊そうとすることは、問題だと思われます。
アニオタのせいでアキバが穢れたという発想を持った方が未だいるようなので、まず書かせて頂きました。
現在の問題はそこではない。私はアニオタでPCオタですので中立的見地から言えるだけなのかもしれませんが、やはり問題は新旧ではないはずです。本当の問題は、一つ目に挙げた、主導権を握る人間の変化だと思います。今まではオタクからオタクへと変化していました。軋轢はあれ、勢力均衡といいますか、新旧が共存していました。しかし今後は非オタが主導権を握る事になる可能性があるのです。
そうなれば、他の街と同様の均一な街並みへと変貌を遂げるでしょう。そうなったら何の意味も無い。
アキバ開発の上層部の人間は、アキバの電脳技術とITを結びつけて…などと言っていますが、私の実感では、アキバに蓄積された技術は、街が持っているわけではなく、そこに集う人材が持っている気がします。
このまま均一な都市計画が進行すれば、人材は流出し、観光客も失われることでしょう。それでは、計画の根本が揺らぐわけです。
これは確実な情報ではないですが、一部報道によりますと、クロスフィールド計画は既に壁にぶち当たっているそうです。この計画は、大学や企業と連携して世界に誇る技術都市にしようというものですが、ダイビルに現在入っている大学は明治大学とその他幾つかの大学研究室があるくらい。企業についてもまだまだ入る余地が残されているようです。
この調子で行けば、あの二つの巨大建造物内はがら空きになりかねない。そうして結局アキバのショップに浸食されるわけですね。景観を狂わせ、DQNを呼ぶ呼び水以外の機能を果たさなかったというオチが十分に考えられます。
上層部の人間は、現在のアキバは閉塞状況で、これ以上オタクの手によっての発展は見込めない。だから我々がテコ入れをしてやるのだ。といった感じの考え方をしているご様子(NHKの番組より)。
そういう上層部の方々は恐らくお年を召していらっしゃるでしょうから、文字通りの老婆心で言っておられるのでしょうが、「大きなお世話」ですよね。
外圧・外資、時期尚早でリサーチ不足な都市計画。オタク寄りの地理学者を計画に加えればだいぶ変わってくると思うのですが…。
このままでは、街並み、人材、観光客というハード面からオタク、文化といったソフト面までの衰退を招きかねません。この部分の解決は、DQN流入や暴走メディア問題の解決にも繋がると思います。この根幹を中心に考えていくべきなのではないかと私は考えます。
計画の詰めが甘いなって方は是非ワンクリを~。
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