犯罪心理学者は雁首揃えて異口同音に「彼の心の闇は解き明かせなかった」といいますが、彼らは本当に犯罪心理学者なんでしょうか?学者なら学者らしく、何らかの道筋を見つけられるものでしょうに。
例えば、地震が起きるのは地下に巨大生物がいるからに違いない。と考えた人がいるとします。その人の考えは瞬く間に広がり、やがて周知の事実になる。しかし後に、地震は地殻変動によるものだ。と証明されれば当初のセオリーは徐々に迷信であるとされ、消滅していきます。
次に、これを犯罪に置き換えてみます。とあるところで猟奇的な犯罪が発生したとしましょう。マスコミが報じる中で色々な考えが市民の中からも出ることでしょう。そこで先ほどと同じように、こんな犯罪は普通の人間がやるようなものではない。というセオリーが広がります。
そこに科学的な証拠を挙げて、普通の人間でもこんな犯罪を犯す可能性がある。と専門家が言ってもセオリーは先ほどのように消滅に向かわない。人の心の問題は曖昧で完全に掴みきれるものではないためそういった方向に向かわないというのも理由の一つでしょう。
また、この犯罪は○○○(手っ取り早く例を挙げればオタク)によるものだ。と言い出す専門家が出てくると、市民の心中にある思想、セオリーと合致し、消滅どころか拡大、浸透する。
これはあらゆる人間が無意識のうちに持っている思想、
「Lay Theoruse(レイセオリーズ)」によるものだとされています。
これも具体例を挙げるならば、殺人が発生するのは貧困のせいだ。とか、親が虐待したからだ。とか、身体的に異常があるからだ。そういったものです。
そして、その人間が持つセオリーの中に犯罪者は異質な存在(であって欲しい)というものがあるのです。
犯罪を行う人には特徴があるとか、どうしてそうなったのか理由付けを求める人が出てきます。これらは何れも、自分とは異なる性質の持ち主が犯罪を起こすのであって、自分とは無関係であるとし、心の安寧を求めるからです。
例ばかり挙げてなんですが、ご勘弁いただくとして、
例えば親を刺し殺した真面目な青年がいるとします。良く似た年頃の子供を持った親御さんは不安になるでしょう。すると当然、不安を取り除くために説明を求めます。この時、各人の持つセオリーに反した共通点や理由は無視されます。
暖かい家庭だったとか、お金持ちだったとかそういったものは殺人犯に共通していても無視です。そのかわり、貧乏だったとか、親がスパルタ教育だったとか、オタクだった…といったものはすぐさま受け入れられるわけです。
誰もが負の感情を抱く共通点のみ浮き彫りにされる格好ですね。
これを上手く利用しているのがマスコミです。共通点、いわゆる「あるあるネタ」にちょっとした恐怖心の種を植え付ける事によって視聴者や読者の興味を惹くんです。(この手法は社会学者もジャーナリストや良く使いますねw)
例えばここに私が、
「学力が低い子供は肉類の消費量が多い」
といったセオリーを打ち出したとします。これには何の根拠もありません。
普通子供のうちは特に肉類が好きです。そして、頭のいい子よりも頭のあまりよろしくない子の方が通常多い。
そうすると、多くの家庭の子供に当てはまるわけです。あてはまったらさあ、大変。元々健康に良くないイメージのある肉ですからそのイメージが手伝って、「ウチの子供が頭が悪いのは肉が好きだからだわ!」と、上手くいけばこうなるわけです。
皆さんも宜しければ「肉を良く食べる子はバカになるらしい」と言いふらしてみてください。その根拠の無いセオリーが蔓延すれば提唱した私は一躍有名人です。私は方々から引っ張りだことなり、ソコソコの富を得るでしょう。
儲かったらばOFF会でもやりましょうか。勘定は私持ちでw
何が言いたいかと言うと、本来科学的見地から分析、解明しなければならないはずの犯罪心理学者が一般人の考え付くようなセオリーを無根拠のまま社会へ排出している事が問題だということです。
私を含めて一般人は権威に猛烈に弱い生き物です。有名大学の先生が「オタク」ってだけで犯罪は起こさないと思うけどなあ。と口を揃えて言っていただければ大分かわってくるでしょう。
しかし、残念ながらそうはしません。何故ならこの問題が解決してしまうと、新たな事件が起きるまで儲からないからです…orz
毎度お疲れ様って方は是非ワンクリを!
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