シリーズアキバ

世論調査の読み方講座

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シリーズアキバ新聞やテレビといったメディアはとかくアヤシゲなデータをさも公明正大であるかのように伝えます。彼等のようなエリート集団が統計などのデータを上手く利用しだすと、我々一般人はどうしようもない。そんな一方的な状況にならない為にささやかな抵抗を致しましょうw


まず最初に。
◆何故テレビや(特に)新聞は世論調査が好きなのか?


それは、最も身近で、単純な弁証法だからです。数字の割合を見れば、大抵の人が理解できる。ほぼ100%の人間が理解できる事というものはあまりないものです。理解のしやすさは効力に直結しますからね。

◆なんでアンタはそんなにメディア嫌いなの?


嫌いというわけではないんですがね。彼等は色々とやってくれますからね。タチが悪いのは、彼等は情報を操作する立場にあるので、データを改竄(かいざん)しなくとも、都合の悪いデータは使わなくて良いという点。さもはじめから都合の悪いデータは出ませんでした。といった顔でバシバシ世の中にデータを流しますからね。


では前フリが終わったところで、早速彼らが産み出したダメ統計を見ていくことにしましょう。


以下引用


<新聞特殊指定制度>「維持すべき」が73% 世論調査


同じ新聞ならば全国どこでも原則的に同じ値段で販売することを定めた新聞の「特殊指定制度」について毎日新聞社が1、2両日に全国世論調査で尋ねたところ、「維持すべきだ」と回答した人が73%を占めた。「廃止すべきだ」は18%だった。年代別でみると、「維持すべきだ」は20代が80%で最も高く、70代以上の66%を除き各年代で7割以上が維持を望んでいる。公正取引委員会は制度の廃止を検討しており、6月までに結論を出す方針だ。

(中略)

インターネットなどが普及する中、新聞について「必要だ」が89%で、「必要でない」は8%だった。また、新聞に最も期待するものは「記事の中身」が77%と圧倒的で、「値段の安さ」は9%、「購読者へのサービス」は8%だった。

世の中の出来事を正確に知ったり、知識を得るうえで最も信頼するメディアは▽新聞(49%)▽テレビ(33%)▽インターネット(7%)--の順だった。


さて、これは毎日新聞が世論調査行った結果です。世論調査を行うというのは何も慈善事業でやっているわけではないことに注意していただきたい。彼らは決して中立で誠実などではないですから。まず、その頭から信用する体勢を改めて私の記事を読んでくださいね。


公正で無い理由は単純です。1つは、スポンサーの為。もう1つは、会社の主張の為です。


スポンサーはお金を出してくれているんですから頭が上がろうはずがない。あともう1つの方は、自分達の考えをメディアの客観性を無視して主観的に述べたいことが出てきた際に様々な手段を彼らは講じます。良い例が、選挙報道ですよね。


では、現行メディア大好きなオジサン、オバサン達にもさすがに、
「メディア公正ではないかもしれない」という疑念が沸いてきた所で毎日新聞の記事を見てみましょう。この記事を見れば分かるように、いかに新聞が世の中に必要とされているかという一点を主張するために書かれたと読めないこともないでしょ?値段が一律じゃないと、儲けに差が出ますもんね。


色分けしてあるのは、分かり易くするためです。では色を使いながら説明しますね。


同じ新聞ならば全国どこでも原則的に同じ値段で販売することを定めた新聞の「特殊指定制度」について
という部分。もうこの段階で、このリサーチ(世論調査)は公正ではありません。何故か?それは、社としての主張を含んでいるからです。調査票がどのようなものかはわかりかねますが、恐らく、上のような文面が書かれていたのでしょう。例えば、


同じ新聞ならば全国どこでも原則的に同じ値段で販売することを定めた新聞の「特殊指定制度」を廃止する事に賛成ですか?反対ですか?


といった具合に。これが、


新聞の値段は全国一律です。これは「特殊指定制度」によるもので、長らく新聞の価格競争は抑えられてきました。この制度廃止に賛成ですか?反対ですか?


となれば、恐らく大きく数字が変わってくると思いますよ?
上は公平性が崩壊する事による不利益を謳い、下は競争による価格低下を殺し文句としている。明らかに自分の立場を含んでいるためこの質問は両方ともダメですね。心象を操作する恐れがあります。


それも、認知度の低いこの問題についてなら尚更です。ワザとテレビで取り上げず、ここに来て維持を希望する人間の数字を掲げて、ホレ見たことか!という為に情報を小出しにしていたのではないか?と疑ってしまうほどです。


また、
毎日新聞社が1、2両日に全国世論調査で尋ねたところ
という部分も相当数字に影響していると思います。これは、以下に続く調査全てをダメにする、素晴らしい害毒です。


で、どうして?と思う方も多いでしょう。調査したのが誰か?というのは相当重要なんですよ。あなたは、女性の人権を主張する団体に質問されたとしましょう。


Q1 男は働き、女は家に居るべきだと思いますか? YES・NO


相手は女性の人権を主張する団体です。露骨にYESを選べますかね?恐らく、相手は「我々は女性の人権を守るグループの○○○です。世論調査にご協力お願いいたします!」なんて言ってくるでしょう。これは結構なプレッシャーですよ?(私は女性の人権を無視しろなんて主張しているのではありませんので。あくまで例です。ご理解ください)


相手は天下の毎日新聞社様ですよ?
インターネットなどが普及する中、新聞について「必要だ」が89%
最も信頼するメディアは▽新聞(49%)

この結果は狙って出されたものでしょうね。新聞社が新聞は必要だと思いますか?と聞いているのに、不用だ。と言える人間ってそうそう居ないと思いますよ?最も信頼するメディアは~というのも同様です。インターネットなどが普及する中・・・と前もって毎日新聞がインターネットは我々に比べてダメなメディアだと言って貰いたそうな臭いを醸し出しているのに、信頼しているのはインターネット。とは言えないでしょう。


このように、前の質問なども活用する高度なテクニックでもって、我々の意思の発露である世論調査を巧みに活用、操作しているんです。とはいえ新聞やテレビは組織の規模から、現在優れたメディアでもあります。皆さんも、相手に踊らされないように気をつけて読んでみてくださいね。


まとめ
◆質問形式が公正であったかを注視する。出来れば調査票自体も見たい。
◆誰が質問しているのかを見る。その際その背景にある圧力の有無も見る。
◆質問全体の流れとして、扇動されていないかを確認する。
(こっそり質問者の主張を忍ばせている場合がある。参照)



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