以前、私がコメント欄の存在について懐疑的で、廃止していく方向で考えているということを書いたことがあります。現在のコメント文化への悪辣な批判が並んでいるわけですが、今、ふと思うに、コメント欄はネットで情報を検索する際、訪問者の役に立つのか、はたまたサイト管理者の利益になるのかと考えてみますと、とてもそうだとはいえないように思うのです。
コメント欄が検索の役に立ったことがあるか
皆さんが何かを検索していくなかで、コメント欄に引っ掛かってそのサイトを訪問、役に立ったという経験が一度でもおありでしょうか。私はとんと記憶にございません。検索でコメント欄の書き込みが引っ掛かってくることがそもそもないように思います。そう考えてみますと、Yahoo!知恵袋のようなサイトでも、質問者の文面は掛かってきますが、回答者の文面に検索が引っ掛かることは少ないもしくは、ないのではないかと。
これは推測でしかありませんが、Googleなどではメインコンテンツとコメント欄を明確に分類しているのではないかと。単なるテキストの集合体として一括同率で処理するのではなく、一等劣る存在としてコメント欄を見ている。そんな気がするわけです。考えてみれば当然で、メインコンテンツを上回る持論を展開する輩などが出てくると、そのブログのメインコンテンツが食われてしまいますしね。そうあっては検索としてはよろしくないですからね。
コメント数が多ければ、SEO的に有利だろうか
コメント数が多いサイトは人気サイトですからね。そもそもSEOウンヌンよりも有利な部分があるのかもしれません。代表的なものが芸能人のブログです。1日数百、数千というコメントが寄せられるわけですが、そこには本文が消し飛ぶほどの文字数が並ぶことが容易に想像できます。
仮にコメント数がSEO的に有利だとすれば、あなたが検索窓に文字を打ち込んだ場合、上位に出てくるのは芸能人ブログばかりのハズです。記事に関係あることないこと、散々読者が書いているはずですから、それはもう網羅的にキーワードがあり、常に上位は芸能人ブログ…のはずでしょう。しかし、現実は異なりますよね。
やはり、コメント欄はたいして見ていないのではないか。もしくは、独自性や関連性が薄いキーワードをただただ羅列したスパムとみなされているかでしょう。本文で「赤色の服が好きだ」と書かれていても、コメント欄に「青いカチューシャが合いそうですね」「今度のコンサート楽しみにしています」などのコメントがあふれていれば、それはコンテンツではなく、機械的に文章を生成したスパム扱いなのかもしれません。
もっともコメント欄が常に活発で、古いコンテンツにもコメントがとめどなくつくというのなら、コメント欄がSEO的にいい方向に働く可能性は否定しません。Google等がコメントがついた日時を投稿(更新)日時と見誤る可能性があるためです。コンテンツは新しい方がいいわけですからね。しかし、現実はそうではないでしょう。古いものは見向きもされませんし、かつて日に数万PV稼いでいた当ブログですら、コメントなんて数件でした。皆さんも目にしたことがあるはずです。大人気なはずのブログで、コメント欄が閑古鳥なんてのを。そういうのって、見ているだけで更新意欲が減りませんか。はじめたばかりの人にとっては、そうでもないのかしら。
とにもかくにも、私個人としましては、やはりコメント欄はデメリットの方が多いのではないか、と。
【蛇足】
未だにコメント欄に自分のブログのURLを載せて行く人がおりますが、通常nofollow属性なんで、SEOの効果なんてありませんよ。最近はTwitterなんかでリプを飛ばす方法もあるようですが、同様です。悪質極まりないスパムですよ。大量のポスティングチラシといい勝負です。