PS3とXbox360、同じタイトルのゲームが発売されることがしばしばあります。PS3の方が画質が荒かったりといったハード本体の問題ではなく、今回私はコントローラーの観点から述べたいと思います。テーマは「位置」と「構え」です。
こういう記事を過去に何度か書いてきましたが、ほぼ確実に「非国民」「カタ○者」「障害者」「殺してやる」等々の書き込みがなされてきました。最近まで更新が滞っていたのもその為で、「コミケ会場では覚悟していろ」と言われたからだったりもします。簡単に言えば、ビビッてたんです。私らしくもない。
さて、本題に入りましょう。PS3と360のコントローラーで、大きく異なる部分の一つに、大きさにあると思います。これは、私が欧米人並みの体格なので特に気になるだけであって、皆様にはPS系コントローラーが最適化されているのかもしれませんが、私にとってPS系のコントローラーは幾らなんでも小さすぎます。肩をすぼめてプレイするのは窮屈以外の何物でもない。
では、私の個人的意見ではない一般論に進んでみましょう。先ず、2つのコントローラーにおいて差異が認められる部分と言えば、LRトリガーの有無でしょう。360のコントローラーにはPS家系コントローラーのLR2にあたる部分に大きな引き金型のボタン、トリガーが付いています。これは一般に右が加速や銃撃、左がブレーキというような使い分けがされています。(主に海外のタイトルやナムコのタイトル)
引き金型ですので、相手をライフルで狙って撃つという操作がPS系コントローラーに比べて現実感があるというか、ほんの少しだけ面白くなる。また、加速や減速に使う際も、押し込んだ長さに応じてアクセルを踏み込んだり、ブレーキの強度が調節出来るのもいい。単純な平面の感圧式(例え256段感圧でも)とは異なる微調整の面白さがあります。
また、360の左スティックは、PS系のコントローラーの十字キーの役割を果たします。当初私は3Dスティックを嫌っており、RPGを遊んだりする場合に絶対に支障が出るものだと思っていました。しかし、アイテムの選択や技の選択において誤作動は認められず、むしろ快適ですらある。また、最近のRPGは戦闘がフリーラン形式の物が多く、特にテイルズオブヴェスペリアではキャラクターを画面上の前後のみならず、奥や手前に直感的に移動させる事が可能で、無段階式の3Dスティックならではの快適さを感じました。同様なプレイはPS系のアナログスティックを用いれば可能なのでしょうが、ご存知の通り、PS系のアナログスティックは、PS1時代のスマートなコントローラーに追加した物に過ぎず、「アナログスティックで主要な行動を起こす」事を想定した位置にはありません。360のような快適な操作は困難です。
この事から、左スティックで移動しつつ、右スティックで視点操作、敵を発見したらRトリガーで掃射というプレイが難しい。PS系のコントローラーでやろうとすると、どうしてもコントローラーの下の方を持つ事になります。また、2つのスティックが近すぎるのも取り回しの悪さを感じてしまいます。
しかし、360のスティックにも弱点があります。それは、左下に付いている十字キーの反応が悪すぎるという事。この点を改善したコントローラーが発売される事を願っております。
蛇足となりますが、テイルズシリーズを遊ぶ際、Wiiのヌンチャクとコントローラーで遊べと言われて嫌悪感を前面に押し出していた時期がありました。しかし、ラタトスクの騎士をプレイしたところ、コレが驚くほど快適。コントローラーは、左の移動キーと右の入力ボタンを押すために、腹部の前に両手を出してプレイするのが一般的です。大げさに言えば、ゲームの構えをしなければならなかった。ですが、このWiiコンにおいてはその必要が無くなったわけです。左右の腕を精一杯左方向に伸ばして入力しても問題ない。
従来の「ゲームの構え」を解かれた瞬間は違和感を覚えますが、自らの型でゲームと向き合える快適さは感激でした。GCコンを引っ張り出して云々、クラコンあるし云々…こんな事を考え、既存の「型」に囚われているような方がおられましたら、是非一度ヌンチャクで従来のゲームを遊んでみる事をオススメします。私も伝統の型に絡め取られたマリオネットでしたので、皆さんにも同様の感激があるかと思います。