かねてより感じていた不満。アーケードゲームはどんどん美しく洗練されていく。「映像だけ」が。
かつて、アーケードゲームは技術の見本市だった。ハングオンのような免許がないのに運転できる!運転席にハンドル、シフトレバーにアクセルブレーキがある!今度はヘリのコクピットだと!!当時の子どもたちは大型の体験型ゲームの登場に熱狂したものだった。もちろん、それ以前、インベーダーゲームのころから「家で遊べないすごいものがある」のがゲームセンターが魅惑のスポットたるゆえんだった。
しかし、近年はアーケードとまったく同じものが遊べるようになった。それどころか、アーケードよりできがいい場合まである始末。私が感じていた不満は、家庭用の格闘アクションでは、カメラを介して体格や骨格、重心の移動を判断し、敵を攻撃するゲームが登場しているのに、どうしてアーケードに出てこないのだ!!という点。日本の住宅環境で蹴る殴る、切った張ったをやると、家財も切り貼りする羽目になる。もっと広い環境で、さらに洗練された内容で、格闘ゲームができれば、それはアーケードにしかない魅力となるだろうに……。
という経緯があって、私なりにゲームプランを考えてみることとした。ご賛同いただける企業様がございましたら、ぜひご一報ください(割とマジで)。
「体験型格闘アクションゲーム(仮称)」
プレイヤーは周囲から見えない専用ブースに入り、体格のみならず、心拍数や筋力量(背筋や握力)等を測定され、適正なキャラを割り振られる(あなた向けのキャラはこれとこれ……といった具合。最終的にはたくさん遊ぶことで得られるゲーム内通貨で全キャラアンロックでも構わない)。どれにも当てはまらない場合はリュウのような標準キャラが自動で選ばれる。ここで重要なのは、カードシステムを用いること。ここにプレイヤーのレートや使用キャラ、健康情報等あらゆる情報が統合管理される。
基本的にスト2と同じ同一軸上に2人のキャラが立つ。その画面を見ながらのプレイとなる。攻撃方法は上下のパンチ、キック、投げ、専用のモーションで出すことができる必殺技数種。実際に体を動かして放ってもらう。1試合あたりの体力消費はそれはそれは尋常ではないだろう。体力面で勝るプレイヤーが有利となるが、オンライン対戦などにおいてプレイヤーのレートで近い者同士マッチングさせたり、大きく離れた場合はハンデ戦としたりでバランスをとる。
※例えば、体力に勝る者しか使えない上位互換キャラを用意して、その上位互換キャラ同士だけマッチングするなどでもよい。スト2でいえば、リュウ使いが体力やプレイヤーのレートの関係で上位と認められる場合、自動で豪鬼や殺意の波動に目覚めた〜を選ばれ、そのキャラを使う者同士でしかマッチングしないだとか、正反対にレートで不利なプレイヤーに強めの上位互換キャラを割り振ってみたり等
心拍数が高すぎる、体力が著しく低下していると思しき場合はゲームが自動でギブアップを宣言したり、連コ(本人の体力がゼロなのに負けてカッカしてお金を連続投入する)などができないようにする。
お気づきの方もおられると思うが、本作の目的は格闘ゲームに勝つことではなく、継続して運動し、健康になることである。このゲームで勝とうと思えば、自身を鍛えるしかない。タバコを吹かしてビールを飲み、日がな一日メシ食って寝てはいられないのである(最初から肥満キャラを使いたいなら別)。また、設置場所もジムなど健康的な場所になるかもしれないから、様々なプレイヤーの新規参入が見込めるやもしれない。
これを機に運動しながらゲームを極めるコミュニティができて、日曜朝のウォーキングがてらキャラクター対策などを話し合うなどしはじめれば、不健康集団筆頭のゲーマーも健康になり、社会的にも認知され、プロゲーマーという名のただのアスリートが登場するかもしれない。
書こうと思えばどんなキャラがどんな性能で……などいくらでも膨らませられるが、ただのスト2好きのおっさんの与太話で10万字とか使っちゃいそうなのでこの辺で。10連勝とかしたらサレンダーボタン(規定回数以上連続して勝っている側がペナルティなしで捨てゲーするための措置)を連打しないと物理的に死ぬゲームになりそうですが、あったらあったでボロ雑巾みたいになるまで遊んじゃうんだろうなあ……。キネクトスポーツの卓球を5時間遊び続けて、カーペットに人型のシミを作った男だからなあ……。誰か本当に作らないもんかね。
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