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アダルトコンテンツは犯罪を助長しているのではないか
たまにはそんな大暴投もいいかなと。私は昭和40年代あたりに週刊誌が勃興し、それとともに印刷物としてアダルトコンテンツが供給されるようになり、以降継続的にアダルトビデオ、DVDと充実するなかで性犯罪が減ったという論をこれまで同様崩しませんし、2次元が少年、少女への強制わいせつを助長するなどという考えにも加担しません。それでも、アダルトコンテンツが犯罪を助長しているかもしれないと思うわけです。
さて、あらためてここでタイトルをご確認ください。私は一言も「性犯罪」とは述べておりません。これを釣りだとおっしゃられる方もいるでしょう。ただ、嘘は申しておりません。アダルトコンテンツのせい(?)で発生している犯罪が現実問題あるわけですから。
アダルトコンテンツが助長する犯罪
引っ張る必要もないので単刀直入に。増えてる犯罪というのは、違法ダウンロードです。これぞアダルトコンテンツが助長する犯罪ですね。性衝動は人によっては1000倍にもなるそうで、強烈なもののようですから止められないんでしょう。もっとも、この犯罪増加はアダルトコンテンツのせいではないわけですけれども、なにせ世間は直接的に犯罪に関係していないにもかかわらず、マンガのせいでどうの、ゲームのせいでどうの……古くはラジオ、映画(活動)、レビュウ、小説、歌舞伎とことあるごとに「なにかのせい」にして、それが一般に受け入れられたわけですから、これだってそうでしょう。「こんなものがあるせいで、うちの子が違法ダウンロードをすることになったんだ!」ってなもんです。
この犯罪の形態は、アダルトコンテンツが発生した時代からすればまったく想定外のことです。簡単に複製し、不特定多数に提供することは不可能でしたからね。でも、時代が時代になって、「タダ」でエロ動画を見られると思っている人間が増えました。それが当たり前になりつつあるのでしょう。どこかの元知事も変なサイトをお気に入り登録してたらしいじゃないですか。新聞なんかでもタブロイド紙なんかは、無修正DVD製造工場を摘発というニュースに対し、「エロに金払うなんてアホ!タダで見られるのに」みたいなことを法曹関係者の発言と書いていて唖然としました。お前ら新聞屋がそれをいうのかと。新聞も朝イチにコピーしてネットにアップロードされたらどうすんでしょうね。
それでもアダルトコンテンツが性犯罪を助長するという人もいる
せっかくなんで法務省が出している白書(データは警察)を貼っておきましょう。昭和40年代から激減してますでしょう。40年代以前は公然わいせつと強制わいせつをわけずに統計を取っていたらしいのと、戦後の混乱も加味しなければなりませんが、アダルトコンテンツが出てくると激減するんですよね。また、昭和50年以降に少し停滞するんですが、昭和56年ごろから平成5年ごろにかけて検挙のための人員が減ったことも関係しているといいます。昭和40年代が多すぎて減りが乏しい感じもしますが、昭和40-50間が半減、昭和56年から平成5年も割合としては半減ですから、劇的なんですよ。
で、この間になにがあったのかといえば、アダルトビデオが出てきたんです。初のアダルトビデオが1981年、昭和56年で、それが普及するのにあわせてどんどん性犯罪が減ったんです。アダルトコンテンツが充実すればするほど、犯罪は減るんです。個別案件でアダルトコンテンツに助長される人間もいるかもしれませんが、圧倒的大多数は性犯罪に及ばない道を選ぶようです。毒とおぼしきものも、薬になることがあるわけですよ。青カビからペニシリンみたいなものです。もちろん、アダルトな話をしているからペニ……とかいったわけじゃないです。
なお、次に性犯罪が激減するはVRのさらなる発展と普及、もしくはアンドロイドの登場だと私はみています。そんな考察どうでもいいですか、そっすか。
まとまりきらない、まとめ
治安がよくなるならなんでもいいじゃねえか、とも思うのですが、それを許さない人というのはいるものでして。目の敵にしている人は減るどころか増える一方。違法ダウンロードの総数に比例してるかもしれません。
先日、違法ダウンロードサイトにやめるよういうより、Googleに通報して検索にかからないようにしてくれといった方がずっと効果があったという話を目にしましたが、作家(漫画等)や出演者(AV等)の生活のためにも、分別のない子どもが犯罪を犯さない、巻き込まれないためにも、このあたりを徹底する方法はないものかと。
このほか、ダウンロード社会になり、ストリーミング社会になり、誰もがスマホを持つようになって、未成年者が正規の対価を払ってアダルトコンテンツを見られるようになってしまったという倫理的問題もありますが、そこはまあ、人間だって動物ですし、性成熟が完了しているのに人間の浅はかな知恵で強引にブレーキをかけるのもどうか、とも思うのである程度は寛容にとも思います。思いますが、明らかに犯罪行為を助長するようなコンテンツ、強姦した結果、被害者が自分のことを好きになるとかそういうものは……やはり個別に対応するか、難しければ全禁止、なんでしょうかね。いずれにせよ、性犯罪は減っとるわけですから。ストリーミングやコンビニでのAV雑誌の販売といった、アダルトコンテンツへのアクセスのしやすさが一方で大量に犯罪を減らし、もう一方でわずかに犯罪を助長する。これはどうしようもないトレードオフの関係でしょう。ゼロを目指すのは結構ですが、アダルトコンテンツをゼロにしたら逆効果だと思いますよ、だってすべての性衝動が現実の人間に向かうわけですから。
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